神戸の古墳
土を盛りあげて造ったお墓のうち、3世紀後半から7世紀前半までに作られたものを「古墳」と呼んでいます。そこに葬られたのは、最初のころは大きな権力を持った豪族や大王でした。その後、ムラの権力者やその家族も葬られるようになりました。およそ400年間に造られた古墳の数は、全国で16万基を数えます。
神戸市域に造られた古墳の数は600基以上になります。その中で最も古いものは、灘区の西求女塚古墳(国指定)で3世紀後半に造られました。この古墳からは、12面の銅製の鏡(国指定)が見つかっています。その中には、卑弥呼が中国からもらった鏡ではないかという説がある三角縁神獣鏡が含まれています。4世紀後半につくられた垂水区の五色塚古墳(国指定)は、墳丘長194mで県下最大の前方後円墳です。昭和40年から50年にかけて発掘調査及び整備された結果、造られた当時の姿に復元され、見学ができるようになっています。いずれの古墳もヤマト政権と密接な関係も持った人物の墓ではないかと考えられています。